馬喰町初音の馬場 ーばくろちょうはつねのばばー
歌川広重名所江戸百景馬喰町初音の馬場(ばくろちょうはつねのばば)より水彩画
模写絵師つねきち
馬喰(ばくろ・ばくろう)とは 馬を供給する仕事を言います。
昔、徳川家康が関ヶ原出陣の為に 数百頭の軍馬をここに住まわせたそうです。
その時は馬喰町ではなく、「初音の森」と呼ばれていました。
家康は初音の森にある神社に必勝祈願をさせ
関ヶ原の戦いで勝利をおさめたという 大変縁起の良い神社です。
さて、火事と喧嘩は江戸の華 と言われるように 木造家屋に人口が密集していた江戸では
火事が非常に多く
このような火の見櫓(ひのみやぐら)が
江戸百景のあちこちで散見されました。
櫓前の広場に干された反物は 紫屋染物店のもの。
明暦の大火(振袖火事1657年)、幕府は 防火の為に建物の外側を塗り壁にするよう命じました。
それまで使っていた染物店の木組みの枠は 使えなくなってしまい
お店ごとに交代で
公共の広場を使うようになったそうです。
この辺りは外から来た商人を
泊める宿も多く
とても賑やかで栄えていました。
初音の森神社は 明暦の大火の影響で 墨田区に移されましたが
馬喰町にある初音森ビルという場所に 残されているそうです。
13階建のオフィスビルの地上に 赤い鳥居が見えていました。
縁起のよさそうなビルですよね。
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