相州七里が浜 ーそうしゅうしちりがはまー

This is Mt. Fuji and the sea at Kamakura.

Prussian blue was preferred by the people of the Edo era.

Tunekichi's unique world is warm and colorful.


相模湾、現在の鎌倉稲村ヶ崎から見える富士です。 

 夏の夕日を反射して白く光る浜辺を、北斎は藍色の濃淡だけで描きました。 

 それは当時の庶民に好まれたという 西洋から輸入したプルシアンブルーです。 

 この一色を薄めたりぼかしたりで全て表現できてしまう北斎。 

 まさに神業師ですね。

つねきちの世界はというと不思議なピーチスカイ。

まさか得意のダジャレでビーチにかけているわけではないと思いますが... 時空を超えて実際の色合いを見たのかもしれません。

 長く続く砂浜は 江の島へ向かう旅の途中にあります。 小さな波が幾重にもかさなり さやさやと静かな水音が聞こえてきそうです。

海辺の集落は濃い緑に覆われ 自然からの豊富な恵みを感じさせます。

青と緑に塗られた富士には 異国の雰囲気さえありますが そのパワーと存在は健在。

何だか明日はいいことがありそうな 心が踊るピーチ色です。 

 気温を感じさせない クールで清廉な北斎の原画とはまた違い、ふんわりほのぼのした感じでリラックスのできる絵になりました。 

 時には喧騒から離れ ゆっくり休む事も大切です。 自分なりの色をつけ自分だけの世界で。



模写絵師つね吉八卦鏡

知的障害を乗り越え描く、無垢な魂の筆使い。 つね吉が描く色合いは、渋みが主流の浮世絵とはちょっと違っています。 彼の目には江戸時代の景色がそのまま映っているからです。 そんな独特の「つね吉流儀」をお楽しみください。

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