無垢な花魁 ーむくなおいらんー
ヴィンセント・ファン・ゴッホ
ジャポネズリー 花魁
油模写 絵師つねきち
An innocent courtesan
This was painted by pure Tunekichi .
He has seen the feelings of Van Gogh.
Van Gogh loved Japan.
He said "Ukiyo-e is very simple and Japanese and keeping close to nature.
It's like a new religion. We also need to become more happy"
He learned from Japan.
And we will learn from Van Gogh.
江戸時代後期の浮世絵師、佐藤虎清の描いた花魁が
当時のフランス・パリで発行された雑誌の表紙に掲載され、
それを見たゴッホが感化され写したものです。
さらに、その模写をつねきちがしています。
こちらがその雑誌の画像です。
発行元にはゴッホの弟テオが勤めていました。
ミスプリにより花魁が左右反転しているそうです。
それでも十分に絵の迫力は伝わります。
不遇をバネに女性としての魅力と教養を兼ね備え、上りつめた花魁の地位。
いかつい程に煌びやかなその姿が
まるで泥に咲く水蓮のようにゴッホの目に映ったのかもしれません。
さて、つねきちの花魁はというと あどけない表情で媚びる様子もありません。
歌舞伎の女形を思わせるような 男っぽい雰囲気を感じさせます。
七夕の短冊にも見えるこの場面で 無垢な花魁は超然としています。
絵の中にいるカエルと鶴はフランスの隠語で「高級娼婦」を表すそうです。
パリの社交界でその地位は高く、一般の女性たちからも憧れと羨望の的でした。
どんな境遇も幸運に変えられる、その努力と勇気に誰もが魅せられたことでしょう。
鶴は佐藤虎清の「芸者」
カエルは北斎漫画の一部から
引用したといわれています。
竹林は
同じ雑誌の日本特集に載っていた
作者不明のものから模写をしました。
水蓮の池にも日本独特の風味がします。
日本の文化に深い興味を示していたゴッホが、お気に入りを集めたコラージュのような構図です。
ゴッホは 「日本が我々に教えてくれるのはまるで新しい宗教のようだ。
それはとてもシンプルで、彼ら自身がまるで花のように 自然の中に溶け込んで生きている。
我々はもっと幸せで快活になり 自然にかえる必要がある」と語っていました。
ジャポネズリーを描く中にもそのメッセージが込められていたのです。
反転されたまま模写をしたゴッホはまさに、日本の文化をうつす鏡となってくれたわけです。
さらに、それを伝えるのが模写絵師つねきちの役割。
ゴッホの模写をまだまだ続けます。
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