東海道程ケ谷 ーとうかいどうほどがやー

現在の横浜市保土ヶ谷にあたる松並木の間から、旅人たちが眺める富士山です。

中央にいる馬子が遠くの富士山との距離感を際立たせ、頭を下に向けた馬とのバランスで

美しい遠近法を演出しています。

この北斎が描いた松並木の技法に影響を受けたフランスの画家モネは、のちに「ポプラ並木」という作品を描いたそうです。

今回、時間に余裕を持って描く事ができたつねきちは、細かい筆線もためらわず丁寧に仕上げる事ができました。

江戸時代の版画はその人気度により第2版第3版が刷られ、その都度色合いがシックに変わっていったといいます。

鮮やかな色調のつねきちの絵はいわば初版の調子に近いのかもしれません。

左端に立つかごかき人夫の表情に温かみを感じます。




模写絵師つね吉八卦鏡

知的障害を乗り越え描く、無垢な魂の筆使い。 つね吉が描く色合いは、渋みが主流の浮世絵とはちょっと違っています。 彼の目には江戸時代の景色がそのまま映っているからです。 そんな独特の「つね吉流儀」をお楽しみください。

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