蓄音機のある室内
アンリ・マティス「蓄音機のある室内」
模写絵師つねきち油彩模写
久しぶりの油絵が完成しました。
甘く華やかにレトロを奏でる
この作品には
室内にあるさまざまな小物や
インテリアが
みっちりと描きこまれていますが
不思議と
落ち着いた雰囲気になっています。
エスニックな壁紙や
しなやかなカーテン。
厳選された色合いが
くつろぎの時を感じさせます。
まるで光が瞬くようなストライプ。
そこに落とされた
陰影の美しいブルー。
華奢な花びん。
そして、トレイから
こぼれ落ちるほどの果実。
そのどれもが
充実した室内を作りあげています。
鏡に小さく映り込んだ人物は
マティス自身とも言われています。
野獣派・フォーヴィズムの創始者と
呼ばれていたマティスですが
鮮やかで洗練された作品を
非常に数多く遺しました。
つねきちが細部までこだわり
年月をかけて描かれた、この絵は
コントラストの効いた合理的な描線と
つねきち流儀の
大胆な発色で仕上げられました。
模写をしていると
当時の画家の気持ちが
そのまま伝わってくる、
と、感じる人もいます。
今回、小さな線の途切れまで
逃さず描いたつねきちには
神秘的でシンプルで
やさしいマティスの感性が
きっと見えたことでしょう。
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