上野山志た ーうえのやましたー

Ueno Yamashita 

Hiroshige Utagawa One Hundred Famous Views of Edo 

Tunekichi painted with watercolor


In Edo period, there was a dining hall crowded with cherry-blossom guests in Ueno.

A lot of people  was eating "Shiso-Rice" at this dining.

Here had been sold also fish such as sea bream and flounder.

Tunekichi is drawing a landscape with bright colors.


上野山志た

 歌川広重名所百景より水彩にて

 模写絵師つねきち 


現在の上野駅周辺にあった しそ飯屋の伊勢屋が 花見客で賑わう場面を描いたものです。 

2階席までお客の沢山入った店で みな名物のしそ飯を食べていたのでしょう

 伊勢屋の店頭では魚も売られていて 平目や鯛・鮭など置かれているのが見えます。 

暖簾の文字がたわむ様子まで つねきちがしっかりと書き込んでいて 

華やぐ季節と人々の息吹が伝わるようです。 

There were many women with "Janome"umbrellas.

They came from Oooku( Harem of Edo castle)

And as beautiful as cherry blossoms.


蛇の目傘の列は 江戸城から花見に繰り出してきた女中さんたち。 

 桜にも劣らない大奥の女性達を 花見客が立ち止まって眺めています。 


There was a stone wall of Gojo Tenjin.

In Gojo Tenjin there are enshrined 

Sukunahikona, 

Ookuninushi-no-mikoto 

and Michizane Sugawara.

Sukunahikona and Ookuninushi-no-mikoto has appeared in Japanese mythology.

It was Yamato Takeru that worshiped them.

Yamato Takeru is a hero remaining in the ancient Japanese legend.

He won in many wars and lived to 30 years old.


Even now, at this shrine, the disease is healed on the 10th of every month, 

and the Great Oharai Festival is held every June and December.


石垣は五條天神社のもの。 

 ここには日本神話に登場する スクナヒコナとオオクニヌシノミコト 

そして菅原道眞も祀られているそうです。 

 江戸時代よりもずっと遠い昔 神話の時代に 

 日本武尊(ヤマトタケルノミコト)が

東夷征伐でこの上野付近を通りかかった時 

 難儀していた日本武尊を助けたのが 

 スクナヒコナとオオクニヌシノミコト。 

 それに感謝した日本武尊が ここに二神を祀ったそうです。 


 日本武尊については諸説がありますが 

 まだうら若き齢のうちから 父である天皇より数々の戦を命じられ 

優れた手腕からさらに必要とされ続け 

 30歳の時に力尽きて亡くなったと言われています。 

 神社では今でも 毎月10日には病気平癒のご祈祷 

 毎年6月末と12月末に大祓式を行っているそうです。 

 人が生きて行くのに 知らず知らず背負ってしまう罪や穢れを祓い去り 

本来の純粋な姿に戻してくれるといいます。   



Michizane is a poet of the Heian period and a politician's elite. 

He was jealous of his companion and was released. 

His four sons were also exiled.

After his death, natural disasters often occurred. 

People were afraid of Michizane and dedicated him as Tenman Tenjin.


菅原道眞(すがわらのみちざね)は平安時代の詩人で 有名な学問の神様。 

今でいうサラブレッドのエリートとして 

 天皇のご寵愛を賜り 最高の地位まで上り詰めましたが 

 嫉妬した周囲からの陰謀により左遷され 

 4人の息子たちも流刑の目に遭わされました。 

 道眞自身は左遷先で亡くなりましたが

 直後に天変地異が多発したので 

 人々はこれを祟りと恐れ 天満天神として信仰しました。 


Over the people who enjoy went flew away the birds.

Gone also past of sadness.

Time is medicine.

Even if there is something tough now, the time to smile will come.

It would be better to live innocently like a newborn bird.


Thank you for seeing.


季節のイベントでひとときを楽しむ人たちの上を 

 鳥の群れが飛び去っていきます。

 時は移り 遥か昔の不遇な物語も 今ではすっかり浄化され 

多くの人の心を癒す役割を担ってくれています。 

 

時間薬、という言葉があります。 

 時の流れは目に見えるものではありませんが 

 過ぎるのを待つことで いつの間にか良くなっている、という事があります。 

 時=解き 

 いま辛い事があっても 解放される時は必ずやってきます。 

 そんな風に心を軽くして 世の中に紛れ、

人中に住み 日々を送り生き抜いていく。 

 生まれた時からの それが私たちの務めなのでしょう。

 つねきちの描く鳥たちは どれも自由な姿で羽ばたき 

 ただその時を 楽しんでいるように見えます。

 まるで生まれたばかりの小鳥のように 無邪気に進んでいく。 

 それでいいのかもしれません。 




#上野 #お花見 #名所江戸百景 #浮世絵


模写絵師つね吉八卦鏡

知的障害を乗り越え描く、無垢な魂の筆使い。 つね吉が描く色合いは、渋みが主流の浮世絵とはちょっと違っています。 彼の目には江戸時代の景色がそのまま映っているからです。 そんな独特の「つね吉流儀」をお楽しみください。

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