駿州片倉茶園ノ不二 ーすんしゅうかたくらちゃえんのふじー
SUNSHU KATAKURA CHAEN NO FUJI
This place is a tea gardens in Shizuoka.
Here we have a lot of people growing tea.
They work very well.
Mt.Fuji is as if God has been watching over them.
駿河路や はなたち花も 茶のにおい
※ 香り高い橘の花も、駿河路に漂うお茶の匂いにはかなわない
と、松尾芭蕉が詠むほどお茶の名産地・静岡。
その茶園にいる人々を見守るような富士の姿は、活気溢れる季節を思わせます。
江戸時代初期まで
この地方ではお茶を年貢(茶年貢)として納めていました。
農家では安い番茶を飲み
年貢用の高級なお茶は別にしていたようです。
家康は特注のお茶を作らせて、高価な茶壺に詰め
標高1,000mを超える場所にある
お茶壺屋敷に置き
そこでひと夏越したものを運ばせていたといいます。
茶葉を積むのは女のしごと。
原画とは違うトーンで、つねきちは茶葉と藁の色をくっきりと分けています。
働く人々の絵 とも言われるこの作品。
女たちが摘んだ茶葉を男たちは天秤棒で運びます。
右側の長椅子に座っているのは休憩する女性たち。
馬についている紋は
北斎の版元永寿堂のもの。
当時は版元間の競争が激しかったといいますから
まさにステイタス・シンボルですね。
絵の右側にあるこの建物には茶葉が運ばれ
大切に管理されます。
よっこらしょ、という声が聞こえてきそう。
年貢用のお茶なのか、にしても人々が無心に働く姿には胸を打たれます。
晴れ晴れとした富士の姿。
この絵は茶摘みの春、という人もいれば
積まれた藁を見て秋、という人もいます。
現在、茶摘みは年に4回まで出来るそうですが
昔は4月〜5月にかけての1回のみだったそうですから、やはり春なのでしょう。
北斎はこの絵を藍色メインで渋く仕上げましたが
つねきちはカンカン照りにしています。
まるでラテンの国にいるような能天気さが
独特の世界ともいえます。
実は最近油絵を描いているので
着色がしっかりモードに入っています。
油絵のほうは
ゴッホの模写などを中心にしておりますが
複数枚を並行して描く方が
それぞれに集中できるようです。
三十六景の箸休め的に入ってくると思いますが
随時アップしていきますので
またご覧くださいませ。
いつもありがとうございます。
つねきちの母
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