甲州三嶌越 ーこうしゅうみしまごえー

山梨県と静岡県の間にある籠坂峠のあたりで、旅人たちが休憩をしています。

藍色の爽やかな夏景色のなか、富士山をデコレーションするのは北斎が描くスタイリッシュな入道雲

丘では一服をする男性や疲れて眠り込んでいる人々がいて、大きな木陰は癒しの場であったようです。この大木は神の降臨を思わせるもので、富士との対比が実に神々しい絵となっています。

飛び出した一本の枝も全体のバランスを絶妙にしています。

つねきちはモスグリーンでぼかし彩色をし、この荘厳なる構図をさらに引き締め、強いコントラストを印象づけました。

富士山に木や橋をからませ絵に魂を吹き込んだ北斎。

その模写を続けるつねきちは、過去を遡りそのもとの色合いを見たのかもしれません。


さらにわかりやすく解説しています↓ つねきちの日常などもアップしたブログです。

つねきちの就労先のHPです。障害者雇用に取り組んでいます↓

模写絵師つね吉八卦鏡

知的障害を乗り越え描く、無垢な魂の筆使い。 つね吉が描く色合いは、渋みが主流の浮世絵とはちょっと違っています。 彼の目には江戸時代の景色がそのまま映っているからです。 そんな独特の「つね吉流儀」をお楽しみください。

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