従千住花街眺望ノ不二 ーせんじゅはなまちちょうぼうのふじー
現在の足立区千住宮本町3丁目辺りです。
江戸時代はここからもくっきりと富士が見えていました。
千住は江戸から一番目の宿場で、花街(非公認の遊郭)があり、その家並みが後方にあります。前方をゆく大名行列の鉄砲隊の一行が田園方向に目をやっているのは、稲刈りを終えて休憩している二人の農婦を見ているようです。
そして鉄砲隊の後に続く、槍隊の槍が藁葺き屋根の上から垣間見え、北斎の大胆でありながら繊細な構図を感じさせます。
時間に余裕を持って描くようになり、つねきちの筆線は丁寧で安心できる気がします。
冬の前のひとときを薄化粧でたたずむ富士もおっとりと皆を見下ろしているようです。
↑ さらに細かく解説しています。
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