前世の色彩

アンリ マティス 緑色の瞳の少女(The girl with green eyes)の模写


3年前、つねきちに「何か描いてもらおう」という話になった時、私は大好きなマティスがいいと頼みました。

色鮮やかなマティスの模写なら、つねきちにもわかりやすいかと思ったのです。

模写は何も考えず淡々と描き続ける、根気のいる作業に見えます。

それを描いている人に聞くと「作者の気持ちになる。作者の生きざま、何を考えてこの絵を描いていたかがわかる」といいます。

また、特に油絵は絵の具の色によって成分が異なる為、時とともに色褪せたりして元の絵の雰囲気ががらりと変わってしまう場合も多いようです。

もし、前出の「作者の気持ちになる」模写をつねきちもしているのだとしたら...彼の鮮やかな着色は作者が最初に出した色合いに近いのかもしれません。

いずれにせよ、まだ絵の世界の左右も見えないつねきちは、ただ無心にこの絵を仕上げていきました。

何も考えず、ただ目の前を映し出す鏡のように。



※八卦鏡は邪悪なものを寄せつけず、福運を呼ぶ風水の鏡のことです。

このサイトでは絵を模写する、うつすという言葉にもかけています。



模写絵師つね吉八卦鏡

知的障害を乗り越え描く、無垢な魂の筆使い。 つね吉が描く色合いは、渋みが主流の浮世絵とはちょっと違っています。 彼の目には江戸時代の景色がそのまま映っているからです。 そんな独特の「つね吉流儀」をお楽しみください。

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