浅草金龍山 ーあさくさきんりゅうざんー

歌川広重名所江戸百景冬の部より

浅草金龍山

つねきち水彩にて模写


日本人だけでなく外国からも

沢山の観光客が訪れる場所

浅草寺。

その鮮やかな雷門から

山門と五重塔が見えています。

雪が降る夜の光景ですが

この浮世絵が発売されたのは夏の江戸。

当時は暑さを凌ぐ為に

わざと季節の違う絵を眺めて過ごした

と、言われています。

トレードマークの大きな提灯。

その節目ひとつひとつが

織りなす描線と

はっきりした色合いに

つねきちの強い思いが込められ

見ていると何となく

元気が出てくるような提灯です。


浅草寺の境内へと続く道には

真っ白な雪が降り積もり

建物や人々の衣服を引き立てています。

浅草寺は飛鳥時代(推古天皇36年)

3月18日の早朝

今の隅田川の近くに住む兄弟が

網漁をしていたところ

一躰の像が網にかかりました。

何度水中に戻しても、網に戻ってくる為

これを持ち帰り、土地の長に見せたところ

聖観世音菩薩の象だということがわかりました。

その後、土地の長は自宅を寺とし

この観音様の供養に生涯をついやしたそうです。

そして、ある時

ここにひと晩で千株の松の木が生まれ

三日後に天から金の鱗を持つ龍が

その松林にくだっていきました。

これが「浅草金龍寺」の由来だそうです。

鮮明で端正で

迷いのない、つねきちのタッチを見ていると

どことなく心が落ち着いていく気がします。

金の龍が棲む

東京の観光地には

まだまだ知らない神秘が隠されていそうです。


模写絵師つねきち八卦鏡

知的障害を乗り越え描く、無垢な魂の筆使い。 つねきちが描く色合いは、渋みが主流の浮世絵とはちょっと違っています。 彼の目には江戸時代の景色がそのまま映っているからです。 そんな独特の「つねきち流儀」をお楽しみください。

0コメント

  • 1000 / 1000