目黒太鼓橋夕日の岡 ーめぐろたいこばしゆうひのおかー

歌川広重名所江戸百景・冬の部より

目黒太鼓橋夕日の岡

模写絵師つねきち 水彩にて模写


現在の東京目黒行人坂のあたりは

江戸時代、夕日がとても美しく見えたので

「夕日の岡」と呼ばれていました。

絵の下側にあるのが「太鼓橋」

現在はコンクリートの平たい橋に変わっていますが

当時は独特のアーチ型をしていました。

近くにあるお不動様に

お参りした帰りなのでしょうか。

冷たい空気に清められた人々が

やわらかな雪道を踏みしめ歩いています。

しんしんと降り続く雪。

真っ白や、少し影のある白も

全てつねきちの細筆一本と

一途な思いで染めました。

左側に見える岡(夕日の岡)には

熊本藩細川家の下屋敷があったそうです。

今は目黒雅叙園が建っている場所です。

独特な青味で統一された

クールで深みのある色合い。

この青は国内では「ベロ藍」

海外では「ヒロシゲブルー」などと呼ばれていました。

右下に大きく見える灰色の屋根は

しるこもちで有名だった「正月屋」のもの。

ここで庶民たちは

江戸時代のアフタヌーンティーを楽しんだことでしょう。

しっかりした筆線と

優しく包み込むような雰囲気が

つねきち流儀を感じさせる一枚です。

模写絵師つねきち八卦鏡

知的障害を乗り越え描く、無垢な魂の筆使い。 つねきちが描く色合いは、渋みが主流の浮世絵とはちょっと違っています。 彼の目には江戸時代の景色がそのまま映っているからです。 そんな独特の「つねきち流儀」をお楽しみください。

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