葛飾応為 ー三曲合奏図ー

葛飾応為「三曲合奏図」

模写絵師つねきち水彩にて


三曲合奏図は実際にはあり得ない組み合わせ

だそうですが、

中央にいるのが琴をひく遊女

右側が三味線をひく芸者

そして左側が胡弓(こきゅう)

という楽器を奏でる町娘となっています。


葛飾北斎には息子さんがふたりと、

娘さんが3人か4人いたそうです。

応為さんは北斎の三女で

父親から才能と性格を受け継いだ

と言われています。


そのため、とても男勝りで豪快な応為さんでしたが

絵の方は本当に繊細で

特に光と影の扱いが尋常ではないほど

素敵な作品を残しています。


といっても、国内で残っているのは十数点しかないそうで

今回つねきちには、その中から

こちらの絵を描いて貰うようお願いしました。

鉛筆で3回模写をした上に

筆の線を入れていきます。

下絵を仕上げた、つねきち。



色をつけていきます。

何ヶ月もかけて、丁寧に丁寧に・・・。

混み行った着物の柄にも、手を抜きません。

あとは、左側の女性の顔を残すだけ。

仕上がりました!

模写を始めて7年、

これまでは風景画が多かったつねきちですが

今回は女性が中心という新境地に挑戦しました。

人の表情の機微を描くことは

殆どしない、つねきちですが

※模写をしていると元絵に込められた感情を

もろに受けるため、人物等の生々しいものは避けています。


今回は

すっきりした芸者の顔

あどけなさの残る町娘

遊女の絢爛な佇まい

妖艶なうなじ

などを、なめらかに描き

まるで体温が伝わってくるようです。

想像で、ここまでの構図を

表現した応為は、やはり天才!

つねきちも、それにあやかり

魂を込めて描きました。



模写絵師つねきち八卦鏡

知的障害を乗り越え描く、無垢な魂の筆使い。 つねきちが描く色合いは、渋みが主流の浮世絵とはちょっと違っています。 彼の目には江戸時代の景色がそのまま映っているからです。 そんな独特の「つねきち流儀」をお楽しみください。

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